結論
大阪・関西で住宅ローンの返済が苦しくなったとき、最初に確認していただきたいことがあります。
「今、誰に住宅ローンを返しているのか」そして「保証会社はどこなのか」です。
当たり前に聞こえるかもしれません。しかし関西では、金融機関の合併や再編が続いてきたため、住宅ローンを借りた当時の銀行名と、現在の銀行名が違う方がいます。
たとえば関西みらい銀行は、2019年4月に関西アーバン銀行と近畿大阪銀行が合併して誕生しました。
10年、20年前に住宅ローンを組んだ方なら、契約書に現在は使われていない金融機関名が書かれていることもあります。
さらに住宅ローンでは、金融機関とは別に保証会社が関係していることがあります。滞納が進むと、この保証会社が銀行へ代位弁済し、返済や交渉の相手そのものが変わることがあります。
ですから、まず相手を正確に確認してください。そこから始めます。
大阪・関西では「借りた銀行の名前が変わっている」ことがあります
関西は、金融機関同士の競争が激しい地域として知られています。その中で、長い間に合併や再編も行われてきました。
そのため、昔の住宅ローン契約書を見て、
「この銀行、今はないけれど、どこに相談すればいいのだろう」
となることがあります。
大切なのは、昔の銀行名を見て止まらないことです。
現在の窓口は、次の資料から確認できます。
- 直近の住宅ローン返済予定表
- 通帳やインターネットバンキングの引落名義
- 金融機関から最近届いた郵便物
- 住宅ローン契約書や変更通知
- 登記事項証明書
この中では、最近届いた金融機関の書面や返済予定表を優先して確認してください。
登記事項証明書では、抵当権者や現在の権利関係を確認できます。ただし、登記簿だけで現在の返済窓口や保証会社まで必ず分かるとは限りません。
分からない場合は、現在の金融機関や、その金融機関を承継した銀行に確認してください。
保証会社はどこなのか
ここも、とても大切です。
住宅ローンでは、親族などの連帯保証人を立てる代わりに、保証会社を利用する契約が広く使われています。
ただし、保証会社は金融機関や商品によって違います。
たとえば、全国保証株式会社の保証を利用する住宅ローンもあれば、金融機関系列の保証会社を利用する住宅ローンもあります。
なぜ保証会社を確認する必要があるのか
住宅ローンの滞納が続き、期限の利益を失うと、保証会社が銀行に住宅ローン残額を一括で支払うことがあります。
これが代位弁済です。
代位弁済が行われると、
銀行 → 保証会社
へと、あなたが対応する相手が変わります。
この状態になってから銀行へ何度電話しても、
「こちらでは対応できません」
と言われることがあります。
それは銀行の担当者が冷たいのではなく、すでに銀行にはこの件を決める権限がないためです。
保証会社の確認方法
住宅ローンを組んだときの保証委託契約書を確認してください。
見つからない場合は、借入先の金融機関に、
「私の住宅ローンの保証会社はどこですか」
と聞いて構いません。
なお、フラット35など、商品によっては一般的な保証会社を利用しない仕組みもあります。
まだ滞納していない、または滞納が浅い場合
この段階なら、まず金融機関に直接相談してください。
住宅ローンの返済が苦しくなったからといって、すぐ任意売却を考える必要はありません。
金融機関によっては、返済期間の延長、一定期間の返済額の軽減、ボーナス返済の変更など、返済条件の見直しを相談できる場合があります。
たとえば住宅金融支援機構にも、返済に困っている方向けの返済方法変更メニューがあります。
ただし、ここは重要です。
相談できる制度があることと、希望どおりに変更してもらえることは別です。
審査があります。
だからこそ、滞納する前、あるいは滞納が浅いうちに動く意味があります。
大阪で金融機関に相談するとき、何を伝えるか
相談するときは、
「払えません。何とかしてください」
だけでは話が進みにくくなります。
できるだけ数字を整理してください。
現在の収入、今後の収入見込み、現在の月々の返済額、住宅ローン以外の支出、そして**「月いくらなら払えるのか」**です。
たとえば、
「現在は月12万円ですが、今後半年間は月8万円程度なら支払えます」
という形なら、金融機関も具体的に検討しやすくなります。
そして、相談するときには次のことを確認してください。
「返済方法の変更はできますか」
「変更した場合、金利や優遇条件はどうなりますか」
「保証会社はどこですか」
「このまま滞納した場合、次にどの手続きへ進みますか」
この4点です。
金利優遇については必ず確認してください
住宅ローンの条件変更を検討するときに、意外に見落とされる部分です。
現在、基準金利から大きな優遇を受けている方もいます。
条件変更をした場合に、その優遇がそのまま続くのか。それとも条件が変わるのか。
これは金融機関・契約によって異なります。
ですから、
「条件を変更すると、今の金利優遇はどうなりますか」
と必ず確認してください。
「月々の返済額が下がる」と思って手続きをしたのに、別の条件が変われば、想定した効果にならないことがあります。
連絡を取らないと、手続きは進みます
金融機関から電話が来ても出られない。
郵便物を見るのが怖い。
そのお気持ちは分かります。
しかし、連絡が取れないから手続きが止まることはありません。
住宅ローンの契約と金融機関内部の基準に従って、督促、催告、期限の利益の喪失、代位弁済などへ進んでいきます。
銀行の担当者を敵だと考える必要はありません。
担当者にも、その方の立場と権限があります。
相談できる段階では相談する。権限が保証会社へ移ったら、今度は保証会社と話す。
相手が誰なのかを間違えないことが大切です。
大阪には公的な相談窓口もあります
「まだ不動産会社に相談する段階なのか分からない」という方は、公的な相談窓口を利用しても構いません。
大阪には、住まいに関する公的な相談窓口があります。
大阪府住宅相談室では、住まいや不動産に関する相談を受けています。
大阪市立住まい情報センターにも、住まいの一般相談や専門家相談があります。
公的な相談窓口を使うことは、何も悪いことではありません。
まだ方向を決める段階ではないなら、まず状況を整理するために使ってください。
金融機関へ相談する前に、もう一つ確認しておきたい数字
家を売ったら、いくらになるのか。
これは先に調べておいてください。
売るためではありません。
たとえば住宅ローンが2,000万円残っていて、家が2,400万円程度で売れそうなら、
「もし返済が続けられなくても、売れば清算できる可能性がある」
と分かります。
逆に、住宅ローンが2,500万円残っていて、家が1,800万円程度なら、
「売ってもかなり債務が残る可能性がある」
と分かります。
この数字があるだけで、金融機関との相談も、その後の生活設計も具体的になります。
調べることと、売ることは別です。
返済方法の変更でも難しかった場合
返済条件の変更が通らない。
収入が戻る見込みもない。
滞納が始まってしまった。
そうなれば、次の段階を考えます。
売却代金で住宅ローンを完済できるなら、通常の売却を検討できます。
しかし、住宅ローン残債が売却価格を上回るオーバーローンの場合、通常は抵当権を外せません。
そこで検討されるのが任意売却です。
任意売却は、債権者の承諾を得て、住宅ローンを完済できない状態でも抵当権を外してもらい売却する方法です。
ただし、
「任意売却なら必ず売れます」
というものではありません。
承諾するのは債権者です。
買主も必要です。
価格の確認や売却代金の配分、抵当権の抹消準備などにも時間がかかります。
だから、手続きが進みすぎる前に相談する意味があります。
私たちに決められないこと
株式会社エルライフだけで決められないことがあります。
返済方法を変更してもらえるかどうか。金利条件をどうするか。任意売却に応じてもらえるか。任意売却時の価格条件。引越し費用を売却代金から確保できるか。売却後の残債をどのように返すか。
それぞれ金融機関、保証会社、債権者などの判断です。
ですから、
「大阪の銀行だから交渉できます」
「この保証会社なら大丈夫です」
とは申し上げません。
会社名だけで結果が決まるものではないからです。
では、誰に相談すればいいのか
住宅ローンが払えない問題は、住宅ローンだけの問題で終わらないことがあります。
不動産。
残った債務。
税金。
離婚。
相続。
次に住む場所。
そして、その後の生活。
金融機関は返済条件を考えます。弁護士は法律の問題を考えます。税理士は税金を考えます。不動産会社は家の価格と売却を考えます。
どれも必要な専門分野です。
ただ、相談する方から見れば問題は一つです。
「住宅ローンが払えなくなった。これから自分と家族の生活をどう立て直すのか」
この視点から考える必要があります。
株式会社エルライフの考え方
株式会社エルライフは、大阪府八尾市に本社を置く不動産会社です。
八尾、大阪(淀川区)、天王寺、東京に無料相談窓口があります。
私たちは不動産会社ですが、
「住宅ローンが苦しいですね。では売りましょう」
というところから始めません。
まだ金融機関と返済条件を話せる段階なら、まずそこを試すべきです。
団信の特約が使える可能性があるなら、先に確認する。
売らなくても乗り切れるなら、売る必要はありません。
反対に、収入が戻る見込みがなく、返済条件を変更しても数年後にまた行き詰まると分かっているなら、そのことも正直に考える必要があります。
最初に見るのは、
この方にとって最終的に何が一番いいのか。
です。
士業会は「提携先」ではありません
株式会社エルライフは、一般社団法人 士業会と連携しています。
弁護士、司法書士、税理士、行政書士、土地家屋調査士など、それぞれ違う専門分野を持つ人がいます。
社員ではありません。
案件を回すためだけの紹介先でもありません。
一人の相談者の問題を、必要に応じて違う角度から一緒に考えるチーム・仲間です。
住宅ローンの問題は、一つの分野だけでは終わらないことがあります。
だから、相談する方が何ヶ所もの窓口を回り、そのたびに一から説明し直さなくてもいい形を目指しています。
自己破産について
「自己破産しないほうがいい」とは申し上げません。
必要な場合はあります。
そして、その判断をするのは弁護士です。
ただし、最初から自己破産を前提にする必要もありません。
まず、
家を売ったら、実際にいくら債務が残るのか。
今後の収入で返済できるのか。
生活は成り立つのか。
そこまで数字を出してから、必要であれば弁護士と法的整理を検討します。
売却ありき、自己破産ありき、リースバックありきで結論を決めない。
これが私たちの考え方です。
よくある相談場面
※以下は特定のお客様の実例ではなく、一般的に起こり得る相談場面です。
ケース1 借入時の銀行名と現在の銀行名が違った
昔の住宅ローン契約書しか手元になく、どこへ連絡すればいいか分からなかった。
直近の返済資料や金融機関からの通知を確認し、現在の相談窓口を特定するところから始めたというケースです。
ケース2 保証会社を知らなかった
金融機関からの通知だけを見ていたため、保証会社が関係していることを知らなかった。
代位弁済の通知が来て初めて相手が変わる仕組みを知った、というケースです。
ケース3 家の価格を知らないまま相談していた
返済方法の変更だけを考えていたが、現在の売却見込額を調べたところ、住宅ローンを完済できる可能性があることが分かった。
「払えなくなったら終わり」ではないと分かり、落ち着いて金融機関と相談できるようになったというケースです。
専門家コメント 宅地建物取引士 松本
大阪でご相談を受けていると、
「昔借りた銀行の名前が今はなくて、どこに連絡すればいいか分かりません」
という方がいらっしゃいます。
関西では金融機関の再編が続いてきました。
ですから、まず昔の契約書だけを見て悩まず、今の返済予定表、引落名義、最近届いた金融機関からの書面を確認してください。
それでも分からなければ、登記事項証明書で抵当権者などの権利関係を確認する方法もあります。
もう一つ、先に知っていただきたいのが保証会社です。
住宅ローンを組んだときには、ほとんど意識していなかった方も多いと思います。
ところが滞納が進むと、突然、聞いたことのない会社から通知が来る。
そのとき初めて「保証会社って何ですか」と聞かれる方が本当に多いのです。
でも、突然現れたわけではありません。
住宅ローンを契約したときから、その仕組みの中にいました。
先に知っていれば、相手が変わったときも慌てずに済みます。
そして、銀行の担当者を敵だと思わないでください。
金融機関の担当者にも、決められることと決められないことがあります。
代位弁済が終われば、もう銀行には権限がないこともあります。
責める相手を探すより、今、誰と話すべきなのかを確認することのほうが大切です。
そのうえで、私はもう一つ数字を持っておいてほしいと思っています。
家はいくらで売れそうなのか。
売るためではありません。
住宅ローンが2,000万円残っていて、家が2,300万円で売れそうなのか。1,500万円なのか。
それだけで、考える道は大きく変わります。
調べることと、売ることは別です。
大事なのは、どこの会社に相談するかだけではありません。
誰を自分の味方につけるのか。
住宅ローンだけでなく、その後の生活まで一緒に考えてくれる人を選んでください。
よくあるご質問
Q1. 住宅ローンを借りた銀行の名前が今はありません。どうすればいいですか?
まず、直近の返済予定表、通帳の引落名義、最近届いた金融機関からの通知を確認してください。
登記事項証明書で抵当権者などを確認する方法もあります。
Q2. 保証会社はどうやって確認できますか?
住宅ローン契約時の保証委託契約書を確認するか、現在の借入先金融機関に直接確認してください。
Q3. 返済方法の変更を相談すると不利になりますか?
相談しただけで一律に不利になるとは言えません。
ただし、変更した場合の金利や優遇条件がどうなるかは事前に確認してください。
Q4. 大阪の金融機関なら返済条件を変更してもらいやすいですか?
一概には言えません。
金融機関、契約内容、収入状況、滞納状況などによって判断されます。
Q5. 公的な相談先を先に使ってもいいですか?
はい。
大阪府住宅相談室や大阪市立住まい情報センターなど、住まいに関する公的な相談窓口があります。
Q6. まだ滞納していません。相談するのは早すぎますか?
いいえ。
むしろ滞納する前のほうが、返済条件の変更や借り換えなど、選べる方法は多く残っています。
まとめ
- 大阪・関西では金融機関の再編により、借入時と現在で銀行名が違う場合がある
- まず、現在の借入先と保証会社を確認する
- 直近の返済予定表、引落名義、金融機関からの通知、契約書を確認する
- 登記事項証明書では、抵当権者などの権利関係を確認できる
- 保証会社が代位弁済すると、対応する相手が銀行から保証会社へ変わる
- まだ滞納していない、または浅い段階なら、まず金融機関へ返済方法の相談
- 条件変更時は、金利や優遇条件がどうなるかを確認する
- 大阪には公的な住宅相談窓口もある
- 金融機関への相談と同時に、家の売却見込額も確認しておく
- 調べることと、売ることは別
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