住宅ローンを滞納するとどうなる|1日目から起きることの全部

目次

結論

住宅ローンを1回払えなかったからといって、翌日に家を失うわけではありません。

一般的には、

返済が遅れる
↓
金融機関から連絡が来る
↓
督促状などの書面が届く
↓
催告書など、より強い通知が届く
↓
期限の利益を喪失する
↓
残額の一括請求
↓
保証会社による代位弁済
↓
さらに手続きが進む

というように、段階を追って状況が変化します。

ただし、金融機関・保証会社・契約内容・滞納状況などによって、順番や時期、通知の名称は異なります。

大切なのは、

「何ヶ月滞納したか」だけではなく、今どの段階にいるのか

を確認することです。

そしてもう一つ。

早い段階ほど、検討できる方法は多く残っています。

この記事では、住宅ローンの返済が苦しくなったときに何が起きるのかを、できるだけ順番に整理します。


はじめに

住宅ローンの支払いができなかった。

あるいは、

「今月は払えたけれど、来月はもう難しいかもしれない」

そんな状態になったとき、一番不安なのは、

「この先、何が起きるのか分からない」

ことではないでしょうか。

インターネットで調べると、

「競売」
「差押え」
「自己破産」

といった強い言葉が出てきます。

しかし、住宅ローンの問題は、最初からそこへ進むわけではありません。

だからこそ、まず必要なのは、

自分が今どこにいるのかを知ることです。

この記事を読みながら、金融機関や保証会社から届いている書類があれば、手元に置いて確認してみてください。


段階1 まだ滞納していない

「今月までは払える。でも来月から苦しい」

実は、この段階が最も選択肢の多い時期です。

状況によっては、

  • 金融機関へ返済方法について相談する
  • 返済期間や返済額の見直しが可能か確認する
  • 病気などが原因の場合は団体信用生命保険の保障内容を確認する
  • 家計全体を整理する
  • 不動産を売却した場合の価格を調べる
  • 売却した場合、住宅ローンがいくら残るのか計算する

などを検討できます。

ここで大切なのは、

「査定すること」と「売却すること」は別

ということです。

自宅がいくらで売れるのか。

住宅ローンはいくら残っているのか。

売った場合に残債はいくらになるのか。

まず数字を知る。

その数字が分かってから、

売るのか、売らずに済む方法を探すのか

を考えても遅くありません。


段階2 住宅ローンを滞納した直後

引き落とし日に口座残高が足りず、住宅ローンが引き落とされなかった。

ここから滞納が始まります。

返済期日を過ぎると、契約で定められた遅延損害金が発生する場合があります。

利率や計算方法は金融機関や契約によって異なりますので、金銭消費貸借契約書などをご確認ください。

この段階では、金融機関から電話、郵便、メールなどで支払いについて連絡が来ることがあります。

この段階で大切なこと

金融機関からの連絡を放置しないことです。

そして、

「今月だけの問題なのか」

それとも、

「今後も返済を続けることが難しいのか」

を考えます。

一時的な資金不足と、今後も続く返済困難では、考える方法が違います。


段階3 督促状が届く段階

滞納が続くと、金融機関などから督促状が届くことがあります。

内容や名称は金融機関によって異なりますが、

未払いとなっている金額を、指定された期日までに支払ってください

という趣旨の通知です。

この段階になったら、書類を封筒に戻して置いておくのではなく、

  • 誰から届いたのか
  • いくら支払う必要があるのか
  • 支払期限はいつなのか
  • 何についての通知なのか

を確認してください。

そして、今後の返済の見通しが立たないのであれば、相談先を探し始める時期です。


段階4 催告書など、さらに強い通知が届く段階

滞納がさらに続くと、督促状より強い内容の通知が届くことがあります。

「この期日までに支払いがなければ、次の手続きへ進みます」

という内容が含まれる場合があります。

ここで重要なのは、

通知の名前だけで判断しないこと。

金融機関によって書類の名称や内容は異なります。

必ず本文を読み、

「いつまでに」「何をしなければ」「次に何が起きるのか」

を確認してください。

支払える見通しがあるなら、すぐ金融機関へ確認する。

支払える見通しが立たないのであれば、問題を先送りせず、住宅ローンと不動産の両方を整理する段階です。


段階5 期限の利益の喪失

住宅ローンについて調べ始めると、

「期限の利益の喪失」

という聞き慣れない言葉が出てきます。

簡単に言えば「期限の利益」とは、

住宅ローンを毎月決められた金額ずつ返していける利益

のことです。

契約上定められた条件に該当して、この期限の利益を失うと、それまでのような毎月の分割返済ではなく、残っている債務について一括返済を求められることがあります。

数千万円の住宅ローンを一括で支払うことは、多くの方にとって現実的ではありません。

だから、この段階になる前、あるいはこの段階に入った時点で、

今後どうするのかを具体的に考える必要があります。


段階6 一括請求・保証会社による代位弁済

住宅ローンで保証会社を利用している場合、返済ができない状態が続くと、保証会社が金融機関へ返済を行うことがあります。

これが代位弁済です。

ここで大切なのは、

住宅ローンそのものが消えるわけではない

ということです。

保証会社が金融機関へ支払った後は、保証会社などから返済を求められることになります。

つまり、

交渉する相手が変わる

ということです。

「銀行に相談しているのに話が進まない」

という場合でも、すでに債権関係が変化している可能性があります。

まず、

今、誰が債権者なのか

を確認する必要があります。

その後、債権回収会社(サービサー)が関係する場合もあります。


段階7 さらに手続きが進むと

代位弁済後も返済ができず、解決方法が見つからなければ、担保となっている不動産について法的な手続きが進む可能性があります。

ここで、あえて

「競売になってもまだ間に合います」

とは書きません。

間に合う場合もあれば、時間的に難しい場合もあるからです。

任意売却を行うには、単に「家を売りに出す」だけではありません。

一般的には、

  1. 不動産の状況を調査する
  2. 売却価格について調整する
  3. 買主を探す
  4. 債権者等と条件を調整する
  5. 抵当権者が複数なら、それぞれと調整する
  6. 税金などの差押えがあれば、その対応を検討する
  7. 売買契約を行う
  8. 抹消等に必要な書類を準備する
  9. 決済・引渡しを行う

など、多くの手続きが必要になります。

しかも、エルライフだけで決められることではありません。

債権者など関係者の確認や判断が必要です。

だから、残された期間が短ければ、必要な手続きを終える時間を確保できないことがあります。


なぜ早い段階ほど選択肢が多いのか

住宅ローンの相談で、

「早く相談してください」

という言葉をよく見かけると思います。

これは単に営業のためではありません。

時間そのものが選択肢だからです。

時間があれば、

  • 金融機関と相談する
  • 家計を立て直せるか考える
  • 売却価格を調べる
  • 売却後の残債を計算する
  • 任意売却を検討する
  • 次の住まいを探す
  • 税金や法律の問題を整理する
  • 必要なら法的整理について弁護士へ相談する

など、一つずつ検討できます。

しかし、時間がなくなるほど、

「選ぶ」から「間に合わせる」へ

変わってしまいます。

だからエルライフでは、競売直前まで待ってほしいとは考えていません。

まだ選べる段階で相談してほしい。

それが一番お伝えしたいことです。


では、誰に相談すればいいのか

住宅ローンの問題には、いろいろな専門家が関係します。

金融機関。

不動産会社。

弁護士。

司法書士。

税理士。

それぞれ専門分野があります。

弁護士は法律の専門家として法的な問題を考えます。

税理士は税金を考えます。

不動産会社は不動産を考えます。

どれも間違いではありません。

しかし、相談する本人から見れば、問題は一つです。

「住宅ローンが払えなくなった。これから自分と家族の生活をどう立て直すのか」

です。

住宅ローンだけを切り離して考えることはできません。

不動産。

残った借金。

税金。

法律。

離婚。

相続。

次の住まい。

そして、その後の生活。

全部つながっています。


株式会社エルライフの考え方

株式会社エルライフは不動産会社です。

しかし、

「不動産会社だから、まず家を売りましょう」

というところから始めません。

最初に考えるのは、

この方にとって、最終的に何が一番いいのか。

です。

そのために、

  • 今の住宅ローンはいくらなのか
  • 家はいくらで売れるのか
  • 売った場合、残債はいくらになるのか
  • 税金などの問題はないか
  • 法的整理が必要なのか
  • 次にどこへ住むのか
  • その後の生活は成り立つのか

を整理します。

その結果、

今すぐ売却しない方がいい

という結論になることもあります。

その場合は、そうお伝えします。


士業会は、単なる「紹介先」ではありません

株式会社エルライフは、一般社団法人 士業会と連携しています。

士業会には、

弁護士
司法書士
税理士
行政書士
土地家屋調査士

など、それぞれ異なる専門分野を持つ専門家がいます。

エルライフの社員という意味ではありません。

そして、単に

「法律なら弁護士を紹介します」

というだけの関係でもありません。

必要に応じて、

一人の相談者の問題を、それぞれ違う角度から考えるチーム・仲間

です。

住宅ローンが払えないという一つの問題でも、不動産だけでは解決できないことがあります。

税金が絡む。

離婚が絡む。

相続が絡む。

残債が残る。

法律上の整理が必要になる。

だから、

問題が一つなら、考える側もワンチームである方がいい。

これが、エルライフと士業会の考え方です。


自己破産を最初から結論にしない

住宅ローンの返済が難しくなると、

「自己破産した方がいいのだろうか」

と考える方もいます。

自己破産が必要なケースはあります。

そして、法的整理について判断するのは弁護士です。

ただしエルライフでは、

最初から自己破産ありきで考えません。

まず、

家を売却するといくらになるのか。

住宅ローンはいくら残るのか。

その他の債務はいくらあるのか。

今後の収入で返済できるのか。

生活はどうなるのか。

そこまで整理したうえで、法的整理が必要なら弁護士と検討する。

売却ありき。
自己破産ありき。
リースバックありき。

最初から一つの方法に決めてしまわない。

相談者にとって何がいいのかを先に考える。

これを大切にしています。


私たちに決められないこと

ここは、最初に正直にお伝えします。

任意売却では、エルライフだけでは決められないことがあります。

例えば、

  • 任意売却に応じてもらえるか
  • 売却条件や価格についてどのような判断になるか
  • 売却代金から引越し費用等を確保できるか
  • 残った債務の返済条件
  • 税金等による差押えを解除してもらえるか
  • 買主がいつ見つかるか

などです。

債権者、行政機関、買主その他の関係者の判断が必要になるものがあります。

だから、

「絶対大丈夫です」
「必ずできます」

とは言いません。

できること。

できないこと。

相手の判断が必要なこと。

最初に分けてお伝えしたうえで、できる方法を一緒に探します。

良い話だけを聞いて依頼し、後から「聞いていた話と違う」となることが、一番よくないと考えているからです。


専門家コメント 宅地建物取引士 松本

住宅ローンの問題で一番大切なのは、私は時間だと思っています。

時間があれば、いろいろな方法を考えられます。

今の家に住み続ける方法はないのか。

売却したらいくら残るのか。

次の住まいはどうするのか。

残った住宅ローンはどうするのか。

法的な整理は本当に必要なのか。

一つずつ考えられます。

しかし、時間がなくなると、できることが少なくなります。

だからといって、不安を煽って急いで売却してもらいたいわけではありません。

むしろ逆です。

まだ売るかどうかを決めていない段階で相談してほしい。

自宅がいくらで売れるのか。

住宅ローンがいくら残っているのか。

売却すると、その後どうなるのか。

まず数字を知るだけでもいいと思います。

そして、金融機関や保証会社の担当者を敵だと考える必要もありません。

それぞれの立場があります。

大切なのは、誰かを責めることではなく、

これからどうすれば生活を立て直せるのか

を考えることです。

だから私は、

どこの会社に相談するかだけではなく、誰を自分の味方につけるのか。

そこを大切にしていただきたいと思っています。


よくあるご質問

Q1. 住宅ローンを何ヶ月滞納すると家を失いますか?

一律には決まっていません。金融機関、保証会社、契約内容、滞納状況、手続きの進み方などによって異なります。

「何ヶ月」だけで判断せず、届いている書類の内容を確認することが重要です。

Q2. まだ1回しか滞納していません。相談するのは早いですか?

早すぎることはありません。

むしろ早い段階ほど、検討できる方法が多く残っています。滞納する前のご相談でも構いません。

Q3. 相談すると必ず家を売ることになりますか?

いいえ。

まず状況を整理するための相談です。売却が最善ではないと考えられる場合には、そのこともお伝えします。

Q4. 代位弁済されたら住宅ローンはなくなりますか?

保証会社が金融機関へ支払ったからといって、債務そのものがなくなるわけではありません。

その後の債権関係や請求内容は、届いた通知などを確認する必要があります。

Q5. 自己破産した方がいいのでしょうか?

個別の状況によります。法的整理については弁護士の判断が必要です。

エルライフでは、その判断をする前に、不動産を整理した場合の売却価格や残債、その後の生活などを整理するお手伝いをします。

Q6. 家族に知られず相談できますか?

まずはご本人だけでご相談いただくことも可能です。

ただし、実際の手続きを進める際には、所有関係や住宅ローンの契約内容などによって関係者の協力が必要になる場合があります。


まとめ

住宅ローンを滞納したからといって、すぐに家を失うわけではありません。

しかし、放置していて状況が良くなるわけでもありません。

大切なのは、

今、自分がどの段階にいるのかを知ること。

そして、

まだ選べるうちに、選択肢を確認すること。

です。

住宅ローンの問題は、不動産だけの問題ではありません。

残債、税金、法律、家族、次の住まい、そして今後の生活までつながっています。

だから、一つの方法を最初から決めるのではなく、

全体を見てから決める。

株式会社エルライフと一般社団法人 士業会は、その考え方を大切にしています。


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そこまで考えることが大切だと思っています。

住宅ローンが払えないという問題には、不動産だけでなく、残債、税金、法律、次の住まい、ご家族、仕事など、さまざまな問題が重なることがあります。

だからこそ株式会社エルライフは、一般社団法人 士業会と連携し、必要に応じて各分野の専門家とともに考えます。

そして、

できることだけでなく、できないこと。
私たちでは決められないこと。
相手の判断が必要なこと。

それも最初にお伝えします。

住宅ローンの問題が起きたとき、

どこの会社に相談するのかだけではなく、誰を自分の味方につけるのか。

その判断材料として、このコラムを使っていただければと思います。

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