催告書が届いた 督促状と何が違い、残り時間はどう変わるのか

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結論

住宅ローンの催告書は、単なる「支払いを忘れています」という案内よりも、手続きが次の段階へ近づいていることを示す強い通知として使われることが多い書面です。

督促状との大きな違いは、催告書には「○月○日までに支払ってください」と具体的な期限が設けられ、その期限までに支払いがなければ、期限の利益を失う、一括返済を求める、法的手続きを進めるといった次の対応が記載されることがある点です。

内容証明郵便など、送付した事実や内容を記録できる方法で送られることもあります。ただし、書面の名称、送付方法、期限の利益を失う時期は金融機関や契約によって異なります。

だから最初に確認するのは、インターネットに書かれた「滞納○ヶ月」ではありません。

あなたの手元にある催告書の期日と、そこに何と書かれているか。

これが、いま最も重要です。

督促状と催告書は何が違うのか

住宅ローンを滞納すると、金融機関から電話、はがき、督促状などで支払いを求められることがあります。さらに滞納が続くと、より強い内容の催告書や期限の利益喪失に関する通知が届くことがあります。

一般的には、督促状は「滞納している返済分を支払ってください」という意味合いが中心です。一方、催告書では期日を区切り、「この期日までに支払いがなければ次の手続きへ進む」という内容が書かれることがあります。

ただし、「督促状」「催告書」「最終催告書」「期限の利益喪失予告通知」など、書面の名前だけで現在の段階を断定することはできません。

見るべきなのは題名ではなく、本文です。

内容証明郵便で届いたら、どう考えればいいのか

催告書などが内容証明郵便で届くことがあります。

内容証明郵便とは、郵便局がいつ、どのような内容の文書を送ったのかを証明できる制度です。

つまり、送った側が、

「この日に、この内容を通知しました」

という記録を残していることになります。

これは「怖がらせるため」というより、今後の手続きを見据えて、通知を行ったことを明確にしておく意味があります。

だから、内容証明が届いた場合は、

「今までの普通の案内と同じだろう」

と放置しないでください。

「催告書」という名前ではない場合もあります

金融機関によって書面の名称は違います。

たとえば、

「催告書」

「最終催告書」

「期限の利益喪失予告通知」

「一括請求予告」

など、さまざまです。

タイトルが違っても、本文に、

「○月○日までに支払わない場合は期限の利益を喪失します」

「残債務について一括請求します」

「法的手続きへ移行します」

などと書かれていれば、重要な段階に入っていることが分かります。

書面のどこを見ればいいのか

催告書が届いたら、まず4つだけ確認してください。

1.誰から届いたのか

銀行なのか、保証会社なのか、別の債権者なのかを確認します。

これは重要です。

住宅ローンの手続きが進むと、相談や請求の相手が銀行から保証会社などへ変わる場合があるからです。

2.支払期日はいつなのか

ここが一番重要です。

「○月○日まで」

と書かれていれば、その日を確認してください。

ただし、この期日が「必ず任意売却までに残された期限」という意味ではありません。あくまでその書面上で求められている支払い期限です。

それでも、今後の手続きがいつ動く可能性があるのかを考える重要な材料になります。

3.いくら請求されているのか

滞納分。

利息。

遅延損害金。

その他の金額。

何が含まれているのか確認してください。

分からなければ金融機関へ内訳を確認して構いません。

4.支払わなかった場合、どうすると書かれているのか

ここを必ず読んでください。

期限の利益を失う。

一括請求する。

保証会社へ請求する。

法的手続きへ進む。

など、次の段階について記載されている場合があります。

通知も封筒も捨てずに保管してください。

この後、何が起きる可能性があるのか

催告書などで指定された期限までに滞納が解消されない場合、契約や状況によって次のような流れへ進むことがあります。

1.期限の利益の喪失

期限の利益とは、住宅ローンを毎月分割して返済できる利益のことです。

これを失うと、

残っている住宅ローンについて一括返済を求められる状態

になります。

ただし、期限の利益を失う条件は契約書に定められています。

催告書が来た=必ずまだ喪失していない、あるいは必ず次の日に喪失する、と一律には言えません。

届いた通知と住宅ローン契約書を確認してください。

2.保証会社による代位弁済

保証会社付きの住宅ローンでは、その後、保証会社が金融機関へ支払いを行う代位弁済へ進む場合があります。

代位弁済が行われても、借金がなくなるわけではありません。

今後の請求や交渉の中心が、銀行から保証会社などへ変わる

ということです。

3.競売などの手続き

さらに状況が進めば、担保となっている不動産から回収するため、競売等の手続きが検討されることがあります。

重要なのは、

催告書→翌日すぐ競売

ではないということです。

しかし同時に、

催告書を何ヶ月も放置していい

という意味でもありません。

手続きは順番に進んでいきます。

催告書が届いた段階で確認したいこと

1.期日までに滞納分を支払えるか

滞納分などを支払うことで通常の返済状態へ戻れる可能性があります。

必要な金額については、必ず金融機関へ確認してください。

ただし、今回だけ支払えても、来月以降また返済できないのであれば根本的な解決にはなりません。

これから継続して払えるのかまで考えてください。

2.金融機関へ連絡する

払えない状態で電話をするのはつらいと思います。

しかし、書面を無視して時間だけが過ぎても、状況は良くなりません。

「期日までに全額は支払えません。現在の状況と、今後の対応について確認したいです」

と伝えて構いません。

返済条件について相談できる状態なのかも確認してください。

3.返済条件の変更が可能か確認する

返済期間の延長や月々の返済条件の変更について、相談できる場合があります。

ただし、滞納が長期化し、手続きが進んでいるほど、選択肢が狭くなる可能性があります。

「催告書が来たら絶対無理」

とも言えませんし、

「まだ必ず変更できる」

とも言えません。

現在の契約状態を金融機関へ確認してください。

4.家を売った場合の金額を調べる

ここは非常に重要です。

調べることと、売ることは別です。

住宅ローンが2,500万円残っていて、家が2,700万円で売れる可能性があるなら、通常売却で整理できる可能性があります。

一方、住宅ローン2,500万円に対して家が1,800万円程度なら、売っても債務が残る可能性があります。

この数字を知らずに、

「もう自己破産しかない」

「任意売却しかない」

と決める必要はありません。

まず、

住宅ローンはいくら残っているのか。

家はいくらで売れそうなのか。

を確認してください。

5.任意売却という方法を知っておく

家を売っても住宅ローン等を完済できず、通常の方法では抵当権を抹消できない場合、任意売却を検討できるケースがあります。

任意売却とは、債権者などの承諾を得ながら、抵当権の抹消に応じてもらい不動産を売却する方法です。

ただし、

「催告書が届いたから必ず任意売却」ではありません。

通常売却で完済できるなら任意売却は必要ありませんし、返済を続ける方法が残っている場合もあります。

まず数字を確認します。

郵便を開けていないことが、一番危ない場合があります

住宅ローンの滞納が続くと、金融機関から電話や郵便が増えていきます。

電話では、

「今月は難しいです」

「少し待ってください」

と事情を話している。

そのため、

「銀行も分かってくれている」

と思ってしまうことがあります。

しかし、電話での会話と、契約上の正式な手続きが必ず同じように止まるとは限りません。

担当者と話をしていても、書面では別の期限が示されている場合があります。

だから、

届いた郵便は必ず開けてください。

そして、

書類の名前。

差出人。

期日。

次の手続き。

この4点だけでも確認してください。

なぜ、この段階では「時間」が重要なのか

住宅ローンを完済できない状態で任意売却を進める場合、今日相談して明日終わるわけではありません。

不動産を調べる。

査定をする。

債権者等と協議する。

販売条件を確認する。

買主を探す。

売却代金の配分を調整する。

他の抵当権や税金の差押えがあれば調整する。

売買契約をする。

決済・引渡しをする。

こうした複数の工程があります。

特に、

買主がいつ見つかるのか

は、不動産会社だけでは決められません。

また、債権者や自治体などにも判断や確認の時間が必要です。

そのため、手続きが進んで残された期間が短くなれば、

任意売却という方法そのものは存在していても、それを完成させる時間が足りない

ということがあります。

だから、

早く売ってください

ではありません。

早く現在地を確認してください。

ということです。

「催告書が来た=もう終わり」ではありません

催告書は、軽く見ていい書面ではありません。

ただし、

催告書が届いたから、もう競売しかない

とも限りません。

滞納を解消できる場合。

返済条件について相談できる場合。

通常売却で完済できる場合。

任意売却を検討する場合。

法的整理について弁護士へ相談する場合。

状況によって進む道は違います。

まず、

今の段階と数字を確認する。

それから決めます。

では、誰に相談すればいいのか

住宅ローンの滞納は、不動産だけの問題ではない場合があります。

住宅ローン。

不動産。

残った債務。

税金。

離婚。

相続。

次の住まい。

その後の生活。

こうした問題が重なることがあります。

弁護士は法律の専門家です。税理士は税務の専門家です。司法書士は登記などを扱います。不動産会社は、不動産の価格や売却を扱います。

それぞれ役割が違います。

しかし、相談する方にとって問題は一つです。

「住宅ローンが払えなくなった。この先、自分と家族の生活をどう立て直すのか」

ここまで見てくれる相手を探してください。

株式会社エルライフの考え方

株式会社エルライフは不動産会社ですが、「不動産会社だから家を売る」というところから始めません。

まず確認するのは、今どの段階なのか、催告書には何と書かれているのか、住宅ローンはいくら残っているのか、家はいくらで売れそうなのか、売却すると債務はいくら残るのか、税金など他の問題はないか、次の住まいをどうするのかということです。

そこまで整理したうえで、この方にとって最終的に何が一番いいのかを考えます。

売却しない方法が現実的に残っているのであれば、最初から売却だけを答えにする必要はありません。

士業会は「提携先」ではありません

株式会社エルライフは、一般社団法人 士業会と連携しています。弁護士、司法書士、税理士、行政書士、土地家屋調査士など、それぞれ違う専門分野を持つ人たちがいます。

社員ではありません。また、単に案件を紹介するためだけの関係でもありません。

一人の相談者の問題を、必要に応じて違う角度から一緒に考えるチーム・仲間という関係です。

催告書の段階では、不動産だけでなく、他の債務や税金、場合によっては離婚なども一緒に整理する必要が出てくることがあります。

問題が一つなら、考える側も一つのチームであるべきだ。

私たちはそう考えています。

自己破産について

催告書が届くと、

「もう自己破産しかないのでは」

と思われる方もいます。

しかし、私たちは自己破産をするべきかどうかを決める立場ではありません。

自己破産が必要なケースはあります。

その判断は弁護士など法律の専門家が行います。

私たちが先に確認するのは、

家はいくらで売れるのか。

住宅ローンはいくら残っているのか。

売れば債務はいくら残るのか。

その他の借入れはいくらあるのか。

今後の収入と生活費はどうなるのか。

という数字です。

そのうえで、法的整理が必要なら法律の専門家と検討する。

売却ありき、自己破産ありき、リースバックありきで最初から答えを決めない。

これが私たちの考え方です。

私たちに決められないこと

催告書の期限を延ばしてもらえるのか、期限の利益喪失を回避できるのか、返済条件変更に応じてもらえるのかは、金融機関等の判断です。

任意売却に応じるかどうかは債権者などが判断します。売却価格や売却条件にも債権者側の意向が関係します。引越し費用などを売却代金から認めてもらえるかどうかも、私たちだけでは決められません。

だから、

「必ず間に合います」

「大丈夫です」

とは最初から言いません。

できること。

できないこと。

相手の判断が必要なこと。

そこを分けて説明します。

よくある相談場面

ケース1 郵便を開けていなかった

金融機関とは電話で話ができていたため安心し、届いた書面を開封していなかった。しかし確認すると具体的な期日が書かれており、思っていたより状況が進んでいたというケースです。

電話のやり取りだけではなく、届いた書面も必ず確認してください。

ケース2 家の価格を確認して、方向が見えた

催告書が届き、

「もう家は取られる」

と思っていた。

しかし、家の価格と住宅ローン残高を確認すると、通常売却で完済できる可能性があることが分かった。

この場合、任意売却ではなく通常売却を検討できます。

数字によって、選ぶ方法は変わります。

ケース3 返済を続ける可能性を確認できた

現在の収入、支出、滞納額などを整理し、金融機関へ現在の対応を相談することで、売却以外の選択肢を検討できる場合もあります。

催告書が来たからといって、全員が同じ方法になるわけではありません。

専門家コメント 宅地建物取引士 松本

催告書を持ってご相談に来られた方から、

「もう遅いですか」

と聞かれることがあります。

私が最初にするのは、

「大丈夫です」

と言うことではありません。

書面を見ることです。

誰から届いたのか。

期日はいつなのか。

何を支払うよう求められているのか。

支払わなければ次に何が起こると書いてあるのか。

住宅ローンはいくら残っているのか。

家はいくらで売れそうなのか。

これを確認します。

催告書は確かに重要な書面です。

でも、書面が届いたことだけで、

「もう全部終わった」

と決める必要はありません。

逆に、

「まだ大丈夫だろう」

と封筒をしまい込むのも違います。

書面を開けて、今どこにいるのかを知る。

それが一番大切です。

そして、銀行の担当者を敵だと思わないでください。担当者にも組織の中で守らなければならない手続きがあります。

ただし、その担当者の仕事は、あなたのその後の人生全部を考えることではありません。

だから私が大切だと思うのは、どこの会社に相談するかだけではなく、誰を自分の味方につけるのかということです。

不動産だけを見る人なのか。

残った債務。

次の住まい。

その後の生活。

そこまで一緒に考える人なのか。

数字を知るだけなら、何も失いません。

まず現在地を確認するところから始めてください。

よくあるご質問

Q1.催告書が届いたら、すぐ競売になりますか。
直ちに競売になるとは限りません。期限の利益の喪失、代位弁済など、その後の手続きを経る場合があります。ただし契約や状況によって進み方は異なるため、書面の内容を確認してください。

Q2.督促状と催告書では、どちらが重いのですか。
一般的には、催告書のほうが期日や次の手続きを明確にした強い内容で使われることが多いです。ただし名称だけでは判断できません。本文を確認してください。

Q3.期日までに支払えません。どうすればいいですか。
まず金融機関等へ連絡し、現在の状態と対応可能な方法を確認してください。同時に、家を売った場合の価格と住宅ローン残高を確認しておくと、次の判断がしやすくなります。

Q4.催告書を無視するとどうなりますか。
契約に基づいて、その後の手続きが進む可能性があります。開封せずに放置することはおすすめできません。

Q5.この段階でも返済条件の変更を相談できますか。
状況によって相談できる場合はあります。ただし滞納が長期化すると選択肢が狭くなる可能性があります。金融機関等へ確認してください。

Q6.家族に知られずに相談できますか。
最初の相談はお一人でも可能です。ただし、共有名義、連帯債務、連帯保証などがある場合、実際の手続きでは他の関係者の同意や協力が必要になることがあります。

まとめ

催告書は、通常の督促よりも次の手続きを意識した強い通知として使われることが多い書面です。特に、期日、期限の利益、一括請求、法的手続きなどについて書かれている場合は、放置しないでください。

今確認することは、①誰から届いたか、②期日はいつか、③いくら請求されているか、④支払わない場合に何が起こると書かれているかです。

そのうえで金融機関等へ連絡し、住宅ローン残高と家の価格も確認します。

通常売却なのか。

任意売却なのか。

返済を続ける方法を検討できるのか。

法律の専門家へ相談する必要があるのか。

それは、現在地と数字を確認してから決めます。

届いた郵便は開ける。日付を見る。調べることと、売ることは別です。

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