【結論】
横浜市港南区で中古住宅や中古マンションを購入する際、物件購入費とリノベーション費用をまとめて住宅ローンで借りられる場合があります。
一般に「リフォーム一体型住宅ローン」や「リノベーション一体型住宅ローン」と呼ばれる商品を利用する方法です。通常のリフォームローンより長い返済期間を設定できる可能性があり、毎月の返済額を抑えやすい点がメリットです。
ただし、すべての金融機関が同じ条件で取り扱っているわけではありません。物件の担保評価、申込者の年収や既存借入、工事内容、見積書の提出時期などによって、借入可能額や融資方法は異なります。
購入後に資金が不足しないよう、物件探しと並行してリノベーションの概算見積もりを取得し、早い段階で住宅ローンの事前審査を受けることが重要です。
リノベーション費用を含めた住宅ローンとは?
リノベーション費用を含めた住宅ローンとは、中古住宅の購入費と改修工事費を一つの住宅ローンとして借り入れる方法です。
金融機関によって名称や仕組みは異なりますが、主に次の費用をまとめられる場合があります。
- 中古戸建てや中古マンションの購入代金
- 間取り変更工事
- キッチンや浴室などの設備交換
- 内装工事
- 給排水管の更新
- 断熱改修
- 耐震改修
- 電気設備工事
- 工事に伴う設計費
三菱UFJ銀行や三井住友銀行などでは、住宅購入資金とリフォーム資金を住宅ローンとして申し込めることが公式に案内されています。ただし、必要書類や融資の実行方法は金融機関ごとに異なります。
単に家具や家電を購入する費用は、住宅ローンの対象にならない場合があります。どこまで借入対象に含められるかは、申込先の金融機関へ事前に確認しましょう。
リフォーム一体型住宅ローンにはどのようなメリットがある?
物件購入費と工事費をまとめることで、資金計画を一本化しやすくなります。
返済期間を長く設定できる可能性がある
一般的な住宅ローンでは、最長35年程度の返済期間を設定できる商品があります。
一方、無担保型のリフォームローンは、住宅ローンより返済期間が短く設定されることがあります。
リノベーション費用を住宅ローンにまとめられれば、返済期間を長く取ることで、毎月の負担を抑えられる可能性があります。
ただし、返済期間が長いほど利息の支払総額が増える場合があります。毎月の返済額だけでなく、総返済額も確認することが大切です。
住宅ローン金利を適用できる場合がある
リフォーム一体型住宅ローンでは、購入費だけでなく工事費にも住宅ローンの金利が適用される場合があります。
リフォームローンを別に組む方法と比べて、金利負担を抑えられる可能性があります。
ただし、適用金利は次の条件によって変わります。
- 変動金利か固定金利か
- 借入期間
- 自己資金の割合
- 審査結果
- 団体信用生命保険の内容
- 金融機関の優遇条件
金利だけでなく、保証料、融資手数料、登記費用なども含めて比較しましょう。
返済管理を一本化しやすい
購入用の住宅ローンとリフォームローンを別々に組むと、返済日や金利、残高を個別に管理する必要があります。
一体型であれば、返済を一つにまとめられるため、家計管理がしやすくなります。
ただし、物件代金と工事費の支払時期が異なる場合は、融資自体が複数回に分けて実行されることがあります。
通常の住宅ローンとリフォームローンは何が違う?
住宅ローンとリフォームローンでは、借入条件や担保の扱いが異なります。
主な違いは次のとおりです。
- 住宅ローンは返済期間を長く設定できる場合がある
- 住宅ローンは購入する不動産に抵当権を設定することが多い
- リフォームローンには無担保型の商品もある
- リフォームローンは借入上限が低い場合がある
- リフォームローンは住宅ローンより金利が高くなる場合がある
- 一体型住宅ローンでは購入と工事の計画を同時に提出する必要がある
工事費が比較的少額であれば、手続きが簡単なリフォームローンが向いている場合もあります。
一方、全面改修や間取り変更などで工事費が大きくなる場合は、リフォーム一体型住宅ローンを検討する価値があります。
横浜市港南区ではどのような購入方法が考えられる?
横浜市港南区では、中古マンションと中古戸建てのどちらでも、購入費とリノベーション費用を合わせた資金計画を検討できます。
中古マンションを購入してリノベーションする場合
港南区内には、上大岡・港南中央・上永谷・港南台などを中心に、築年数や広さの異なる中古マンションがあります。
中古マンションでは、主に次の工事が検討されます。
- 間取り変更
- キッチンの交換
- 浴室や洗面所の更新
- フローリングや壁紙の変更
- 給排水管の更新
- 収納の追加
- 断熱性の改善
ただし、マンションの管理規約によって、床材や水回りの移動、工事時間などが制限される場合があります。
住宅ローンの審査を申し込む前に、希望する工事が可能か確認しておく必要があります。
中古戸建てを購入してリノベーションする場合
中古戸建てでは、内装だけでなく、外壁や屋根、耐震性、断熱性なども確認する必要があります。
工事内容としては、
- 水回り設備の交換
- 間取り変更
- 外壁や屋根の修繕
- 耐震補強
- 断熱改修
- シロアリ対策
- 給排水管の更新
などが考えられます。
建物の状態によって必要な工事費が大きく変わるため、購入前の建物調査も重要です。
住宅ローンの審査では何を確認される?
リノベーション費用を含めて借りる場合も、通常の住宅ローンと同様に、申込者と物件の両方が審査されます。
申込者について確認される項目は?
一般的には、次のような項目が確認されます。
- 年齢
- 年収
- 勤続年数
- 雇用形態
- 事業年数
- 他の借入状況
- クレジットカードの利用状況
- 過去の返済履歴
- 健康状態
- 完済時の年齢
会社員だけでなく、個人事業主や法人経営者も申し込めますが、複数年分の確定申告書や決算書を求められる場合があります。
金融機関が示す借入可能額と、家計上無理なく返済できる金額は同じとは限りません。
教育費や車の買い替え、老後資金なども考慮して返済額を決めましょう。
物件について確認される項目は?
中古住宅では、主に次の点が確認されます。
- 物件価格
- 築年数
- 建物構造
- 土地や建物の権利関係
- 接道状況
- 再建築の可否
- 違法建築や増築の有無
- 物件の担保評価
- 管理状態
- 専有面積や床面積
物件価格と工事費の合計額が高くても、金融機関による担保評価が低い場合は、希望額を全額借りられない可能性があります。
港南区内でも、駅距離、築年数、建物状態、道路条件などによって評価は異なります。
事前審査にはリノベーションの見積もりが必要?
金融機関や審査段階によって異なりますが、リノベーション費用を含める場合は、工事費の見積書が必要になることがあります。
三井住友銀行では、住宅購入と同時にリフォーム費用を申し込む際、本審査時に売買契約書と工事請負契約書または見積書が必要と案内しています。
一般的に用意する書類には、次のようなものがあります。
- 物件資料
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- 工事見積書
- 工事内容が分かる資料
- リノベーション後の図面
- 工事請負契約書
- 本人確認書類
- 収入証明書
- 源泉徴収票または確定申告書
事前審査の段階では概算見積もりで対応できても、本審査では詳細な書類が必要になる場合があります。
そのため、物件が決まってから施工会社を探し始めると、住宅ローン審査や売買契約の期限に間に合わない可能性があります。
住宅ローンを申し込むタイミングはいつがよい?
リノベーション費用を含める場合は、物件探しを始める段階から金融機関と施工会社に相談することが重要です。
基本的な流れは次のとおりです。
- 購入とリノベーションの総予算を決める
- 金融機関へ借入条件を相談する
- 住宅ローンの事前審査を受ける
- 予算内で中古物件を探す
- リノベーション会社へ現地調査を依頼する
- 工事の概算見積もりを取得する
- 物件の売買契約を締結する
- 工事内容と見積もりを確定する
- 住宅ローンの本審査を申し込む
- 物件代金と工事費の融資を受ける
中古住宅では、売買契約から引渡しまでの期間が短い場合があります。
住宅ローン審査と工事計画を同時に進める必要があるため、不動産会社・施工会社・金融機関の連携が重要です。
融資の実行時期にはどのような注意点がある?
中古住宅の代金は物件の引渡し時に支払い、リノベーション費用は着工時や工事途中、完成時に支払うのが一般的です。
つまり、物件代金と工事費では支払時期が異なることがあります。
金融機関によっては、
- 物件引渡し時と工事完了時に分割して融資する
- 物件代金を先に融資する
- 工事完了後にまとめて融資する
- 工事期間中につなぎ融資を利用する
など、対応が異なります。
三菱UFJ銀行では、住宅購入資金とリフォーム資金を支払時期に合わせて分割融資する場合があると案内しています。
融資が工事完了後になる商品では、工事会社への着手金や中間金を自己資金またはつなぎ融資で支払わなければならない可能性があります。
月々の返済額だけでなく、工事期間中の資金繰りまで確認しましょう。
フラット35リノベとは?
フラット35リノベとは、中古住宅の購入とあわせて一定の性能向上リフォームを行う場合に、フラット35の借入金利が一定期間引き下げられる制度です。
対象となるリフォームには、主に次の分野があります。
- 省エネルギー性
- 耐震性
- バリアフリー性
- 耐久性・可変性
単に壁紙や設備を新しくするだけではなく、所定の技術基準を満たす必要があります。
また、リフォーム一体タイプでは、工事完了後の適合証明検査を経て融資金を受け取る仕組みです。物件代金の決済や工事費の分割払いに間に合わない場合は、つなぎ融資が必要になることがあります。
利用を検討する場合は、対応する金融機関や適合証明機関、施工会社へ早めに相談しましょう。
自己資金はどの程度用意すべき?
頭金なしで申し込める住宅ローンもありますが、現金がまったく不要になるとは限りません。
購入時には、主に次の費用が発生します。
- 売買契約時の手付金
- 仲介手数料
- 登記費用
- 住宅ローンの融資手数料
- 保証料
- 火災保険料
- 固定資産税などの精算金
- 工事の着手金や中間金
- 引越し費用
- 仮住まい費用
- 家具や家電の購入費
- 追加工事に備える予備費
諸費用まで融資対象にできる商品もありますが、すべてを借りられるとは限りません。
また、解体後に配管の劣化や下地の腐食などが見つかり、追加工事が必要になる場合もあります。
総予算の一部を予備費として残しておくことが大切です。
借入額は物件価格と工事費の合計で決まる?
希望する金額をそのまま借りられるとは限りません。
金融機関は、主に次の金額を比較しながら融資額を判断します。
- 申込者の返済能力
- 物件の担保評価
- 売買価格
- 工事費
- 自己資金
- 既存借入
- 金融機関が定める融資上限
例えば、物件価格3,000万円、リノベーション費用1,000万円であっても、必ず4,000万円を借りられるわけではありません。
担保評価や返済負担率によっては、自己資金を追加するか、工事内容を調整する必要があります。
物件価格だけを基準に予算を決めず、購入諸費用と工事費を含めた総額で事前審査を受けましょう。
住宅ローン控除はリノベーション費用にも適用される?
中古住宅の購入や一定の増改築についても、要件を満たせば住宅ローン控除の対象になる場合があります。
ただし、住宅ローンを利用しただけで自動的に控除されるわけではありません。
主に次のような条件の確認が必要です。
- 住宅の床面積
- 自ら居住する住宅であること
- 入居期限
- 合計所得金額
- 住宅ローンの返済期間
- 中古住宅の耐震性能
- 工事内容
- 工事費
- 必要な証明書類
制度内容や借入限度額、控除期間などは、入居年や住宅性能によって異なる場合があります。
購入前に税務署、税理士、金融機関などへ確認しましょう。
リノベーション費用を別ローンにした方がよいケースは?
必ずしも一体型住宅ローンが最適とは限りません。
次のような場合は、リフォームローンを別に利用する方法も考えられます。
- 工事費が比較的少額である
- 購入時点では工事内容が決まっていない
- 入居後しばらくしてから工事を行う
- 住宅ローンの手続きを簡略化したい
- 工事費を短期間で返済できる
- 一体型ローンの審査期限に間に合わない
ただし、住宅ローンとリフォームローンを同時に返済する場合は、毎月の返済負担が増えます。
金利だけでなく、
- 毎月の返済額
- 返済期間
- 総返済額
- 諸費用
- 融資実行時期
を比較して判断しましょう。
実際によくある資金計画の事例は?
ここでは、横浜市港南区で想定される購入とリノベーションの事例を紹介します。
事例① 上永谷で中古マンションを購入するケース
30代夫婦が、上永谷駅周辺で中古マンションを購入し、間取り変更と水回りの交換を計画しました。
物件価格だけで事前審査を受けるのではなく、工事の概算費用を含めて申し込んだことで、購入後の資金不足を防ぎやすくなりました。
また、売買契約前に施工会社へ現地調査を依頼し、管理規約や配管位置も確認しました。
事例② 港南台で中古戸建てを改修するケース
子育て世帯が、港南台エリアで中古戸建てを購入し、内装・水回り・断熱工事を計画しました。
建物調査を行った結果、屋根や外壁にも修繕が必要と分かり、当初の工事予算を見直しました。
必要な工事を購入前に把握し、物件価格と改修費を合わせて資金計画を立てた事例です。
事例③ 上大岡で購入費を優先しすぎたケース
駅徒歩圏の中古マンションを購入したものの、物件価格を優先した結果、希望していたリノベーション費用を十分に確保できないケースがあります。
購入後に別のリフォームローンを利用すると、毎月の返済額が想定より高くなる可能性があります。
物件の魅力だけで判断せず、工事費と諸費用を含めた総予算を先に決めることが重要です。
専門家コメント|宅地建物取引士 松代 博明
中古住宅を購入してリノベーションする場合、物件価格だけを基準に住宅ローンを組まないことが大切です。
購入後には、工事費だけでなく、仲介手数料、登記費用、引越し費用、仮住まい費用なども発生する可能性があります。
また、リフォーム一体型住宅ローンを利用するには、住宅ローン審査の期限までに工事見積もりや計画書を準備しなければならない場合があります。
そのため、
- 購入と工事を合わせた総予算を決める
- 物件探しの前に事前審査を受ける
- 施工会社へ早めに相談する
- 工事費の予備費を確保する
- 融資実行の時期を確認する
- 無理のない返済額を基準にする
ことが重要です。
金融機関によって取扱条件が異なるため、一つの商品だけで判断せず、複数の住宅ローンを比較することをおすすめします。
FAQ|横浜市港南区でリノベーション費用を含めて住宅ローンを組む際のよくある質問
中古マンションの購入費とリノベーション費用をまとめて借りられますか?
金融機関の条件を満たせば、購入費とリノベーション費用を一体型住宅ローンとして借りられる場合があります。
中古戸建ての耐震工事や外壁工事も含められますか?
金融機関が住宅の改修費として認める工事であれば、借入対象になる可能性があります。工事見積書や内容の確認が必要です。
家具や家電の購入費も住宅ローンに含められますか?
家具や家電は対象外になることがあります。造作家具や建物に固定する設備については、工事費に含められる場合があるため、金融機関へ確認しましょう。
リノベーション費用が確定していなくても事前審査を受けられますか?
概算金額で事前審査を受けられる場合があります。ただし、本審査では詳細な見積書や工事請負契約書を求められることがあります。
物件を決める前に住宅ローンの相談はできますか?
可能です。借入可能額と無理なく返済できる金額を把握してから物件を探すと、予算超過を防ぎやすくなります。
住宅ローンとリフォームローンはどちらがおすすめですか?
工事費が高額で長期返済を希望する場合は一体型住宅ローン、少額工事や購入後の工事であればリフォームローンが向いている場合があります。
工事費はいつ支払われますか?
金融機関によって異なります。物件引渡し時、着工時、工事途中、完成時などに分割して融資される場合があります。
つなぎ融資とは何ですか?
住宅ローンが実行される前に必要な物件代金や工事代金を、一時的に借りる融資です。利用する場合は利息や手数料が発生します。
個人事業主でもリノベーション一体型住宅ローンを組めますか?
申し込みは可能ですが、所得、事業年数、確定申告の内容などが審査されます。複数年分の確定申告書を求められる場合があります。
港南区の中古住宅ならどの物件でも融資対象になりますか?
すべての物件が対象になるとは限りません。再建築不可物件、違法建築、権利関係に問題がある物件などは、融資が難しくなる場合があります。
まとめ
横浜市港南区で中古住宅を購入してリノベーションする場合、物件購入費と工事費を一体型住宅ローンでまとめられる可能性があります。
今回のポイントをまとめると、
- 購入費と工事費をまとめて借りられる住宅ローンがある
- 通常のリフォームローンより返済期間を長く設定できる場合がある
- 事前審査では物件価格と工事費を合わせて申し込む
- 本審査では見積書や工事請負契約書が必要になる場合がある
- 物件代金と工事費では支払時期が異なる
- 融資方法によってはつなぎ融資が必要になる
- 物件の担保評価によって希望額を借りられない場合がある
- 諸費用と追加工事に備えて自己資金を確保する
- 不動産会社・施工会社・金融機関を早めに連携させる
- 借入可能額ではなく無理なく返済できる金額を基準にする
リノベーション前提の住宅購入では、物件を決めた後に資金計画を考えるのではなく、物件探しと住宅ローン、工事計画を同時に進めることが重要です。
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